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夕張に映画祭“復活” 2年ぶり 市民ら手作りで 

芳賀恵2008/03/22
北海道夕張市の「ゆうばり国際ファンタスティック映画祭」が、2年ぶりに復活した。今年の予算は約4000万円で一昨年の4分の1に減少したものの、国内外の招待作品12本など約50本をそろえ、見ごたえのあるラインナップとなった。
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そろいの手袋をはめてポーズを取る(前列右から)クァク・ジェヨン監督、長年同映画祭に参加してきた漫画家の永井豪、澤田宏一・映画祭実行委員長、藤倉肇市長ら=北海道夕張市民会館で遠海安撮影
そろいの手袋をはめてポーズを取る(前列右から)クァク・ジェヨン監督、長年同映画祭に参加してきた漫画家の永井豪、澤田宏一・映画祭実行委員長、藤倉肇市長ら=北海道夕張市民会館で遠海安撮影
 北海道夕張市の「ゆうばり国際ファンタスティック映画祭」(3月19〜23日)が、2年ぶりに復活した。市の財政破たんを受けて昨年は中止となったが、市民の協力や企業の協賛を受けて再開。今年の予算は約4000万円で一昨年の4分の1に減少したものの、国内外の招待作品12本、コンペティション部門14本、国内若手監督による作品19本など約50本をそろえ、見ごたえのあるラインナップとなった。

<center>上映に先立ち、地元の子供たちの歓迎を受ける(後列左から)綾瀬はるか、小出恵介、クァク・ジェヨン監督=同</center>
上映に先立ち、地元の子供たちの歓迎を受ける(後列左から)綾瀬はるか、小出恵介、クァク・ジェヨン監督=同
 3月20日に行われた開会式には夕張市出身の歌手・大橋純子が参加。藤倉肇・同市長とともに開会宣言を行った。オープニング作品は、山本又一朗プロデューサーと韓国のクァク・ジェヨン監督が2003年、夕張で出会ったことをきっかけにタッグを組んだ「僕の彼女はサイボーグ」(5月31日公開 綾瀬はるか、小出恵介主演)。夕張市民をはじめ多くの観客が訪れ、定員580席のホールは満席になった。上映前の舞台挨拶で、綾瀬はるかはサイボーグの役作りについて聞かれ「ターミネーターを見ました」と会場を笑わせ、小出恵介は「(サイボーグの彼女に)突き飛ばされたり、振り回されて車に激突したりして、撮影中に意識を失ったこともありました」とハードな撮影を振り返った。21日には監督、俳優ら関係者が市民会館前に勢ぞろい。集まった市民らによる写真撮影会も行われた。

 同映画祭は市民手作りの映画祭として知られる。上映会場のゆうばり市民会館は財政破たんのあおりで閉鎖されていたが、ボランティアらによる改修工事を経て再オープン。静かな町に映画祭の賑わいが戻った。
 
<center>「約束を守り、夕張に帰ってきました」と笑顔で話すパク・シニャン=同</center>
「約束を守り、夕張に帰ってきました」と笑顔で話すパク・シニャン=同
パク・シニャン「約束守った」
 開幕に先立ち19日には前夜祭が行われ、招待作品やコンペティション部門の出品作品の監督、出演者がゲスト参加。女優の栗原小巻が代表で「以前招待を受けた時、市民と心が一つになると感じた。夕張の町が、希望に向かって力強く歩んでいくと確信している」と挨拶した。

 この後、昨年11月に夕張を訪れ、市民会館復活祭に参加した韓国俳優のパク・シニャンが再び登場。自身の主演作品「約束」(98)を上映した。舞台挨拶では、前回の夕張訪問で「映画祭に来たい」と話したことに触れ、「また来ることができてうれしいです。僕は約束は守ります」と笑顔で話した。会場には熱狂的なファンら約150人が集まり、声援を送った。

 パク・シニャンと会場の主なやり取りは次の通り。 

 「また来ることができて嬉しいです。僕は夕張、北海道が好きです。こんなに多くの方が来て下さるとは思いませんでした。楽しんで下さい。僕は約束を守る人間です」

 ──いろいろな役を演じていますが、自分ではどんな人間だと思いますか。

 正体はよくわかりません(笑)。(会場に)どんな人だと思いますか。(会場から「誠実」「温かい人」の声)皆さんの言ってくれるような人になりたいと思っています。

 ──「約束」と「達磨よ、遊ぼう!」(01)はどちらもヤクザ役ですね。

 僕にとって2つの作品は全然違うものです。まず「約束」は98年の作品。それまでの韓国映画にはヤクザが主役のものはあったのですが、恋愛する映画はありませんでした。ここ十数年でいろいろなジャンルの作品が作られるようになりましたが、当時は特異な映画でした。その前に「手紙」(97)に出ましたが、普通は映画で恋愛というと、ああいう感性豊かな人が主人公です。その意味でも「約束」はシナリオを見て、面白そうだと思いました。普通はみなヤクザというとケンカばかりと思いますからね。でも、それまでになかった役柄なので悩みました。今はそういう映画はとても多いですが。

 次にコメディー映画「達磨よ、遊ぼう!」の話が来ました。ヤクザを主人公にしたコメディーは当時多かった。僕にはお坊さんの知り合いが多いんですが、そんな僕が、お坊さんを扱ったコメディーをつまらなくできるわけがありません。自分が韓国の“ヤクザ・コメディー”をグレードアップしようと思いました。

 ──「約束」ではラストシーンの後、(主人公の)二人は再会できなかったのでしょうか。

 まだ見ていない方もいるので……本当は答えたいんですけれど。

 「夕張を、自分の思いを応援してくれて、本当にありがとうございます。映画祭復活の最初に、自分の作品が上映されてうれしいです」

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関連サイト:「僕の彼女はサイボーグ」公式サイト「ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2008」公式サイト


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 「映画の森」では今後、ゆうばり映画祭を訪れた「僕の彼女はサイボーグ」のクァク・ジェヨン監督、昨年韓国で大ヒットした「光州5・18」のキム・ジフン監督らのインタビューを詳しくお伝えします。

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