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「光州5・18」 黒田福美トーク 韓国との25年

「入り口はどこでもいい。まずは興味を持って」
岩渕弘美2008/05/10
「光州5・18」の公開を前に、韓国事情に詳しい女優の黒田福美が5月2日、東京・新宿で開かれたトークイベントに参加した。韓国にかかわって25年。「韓国への入り口はどこでもいい。まずは近づいて、興味を持ってほしい」と語った。
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「好きでなければ続かなかった」と話す黒田福美=東京・新宿で5月2日、筆者撮影
「好きでなければ続かなかった」と話す黒田福美=東京・新宿で5月2日、筆者撮影
 韓国軍事政権下の民衆弾圧・光州事件をテーマにした「光州5・18」(5月10日公開)。韓国事情に詳しい女優の黒田福美が5月2日、東京・新宿で開かれたトークイベントに参加した。韓国にかかわって25年。ソウル五輪やサッカーの日韓W杯、韓国関連書籍の執筆など、さまざまな分野で活動する黒田。「韓国への入り口はどこでもいい。まずは近づいて、興味を持ってほしい」と語った。

 イベントでの主な発言は以下の通り。
 
 「光州5・18」は、昨年韓国で観ようと思ったが、都合がつかずかなわなかった。今は気になる韓国映画が、ほとんど時間差なく観られる。いい時代になった。光州事件は、私が韓国に興味を持ち始める前に起きた。映画化されただけでもすごいこと。何が行われたか、ひとつひとつのディテールも観ることにも価値があり、人間ドラマも絡んで二重三重に見ごたえがある。映画に描かれているのは、犠牲になっていく一般の市民だ。家族や友人を傷つけられたことが、争いの発端となっていく。韓国は今も徴兵制度があり、分断されている国家。学生でも「国や愛する人のためなら、銃を取って戦える」と言う。やはり日本人とは違う。だからこういう事件が起きたのかな、とも思う。

 韓国に興味を持ち、何度も訪韓し、日韓友好のために活動して25年が経つ。自分が感じた韓国の感触を伝えようと本を書いたり、テレビ番組を企画したり、いろいろな活動をしてきた。ここ数年の“韓流ブーム”は、私が言葉で伝えようとしたことが、結局は映像にかなわなかったことを証明した。まさに“百聞は一見にしかず”。韓国人のメンタリティーを、映像を見て感じ取ってもらいたい。

 私も“ヨン様ブーム”で韓国に興味を持った人たちと同じで、あるスポーツ選手に興味を持ったことがきっかけになった。映画でもスポーツでも音楽でも、入り口はどこでも構わない。まずは接近して、興味を持つことが大切。日本人と韓国人は親子の情や、悲しみを分かち合う心など、心で共感できる部分がある。日本人が渇望しているものを、韓国文化に見出せるのではないか。

<center>「光州5・18」</center>
「光州5・18」
 私はタイミングが良かった。韓国に興味を持ち、1988年のソウルオリンピックがあり、NHKでハングル講座も始まった。「韓国を紹介しよう」と奔走している時、日本のバブルが崩壊し、近く安く行ける韓国旅行への関心も高まった。韓国が98年、日本文化を開放したことで、日本に対する印象も良くなった。最近では「韓国人はもはや日本を気にしなくなった」とさえ言われる。反日や親日など特に意識せず、韓国人はグローバルな視野で世界に目を向けるようになった。

 好きでなければ、25年もかかわって来られなかった。ガイドブックを作る時も、自分の体験をもとに切り口を考えている。映画評論も専門家ではないので、現場の空気感を伝えるのがモットー。常に現場の代表として伝えたい。最近では女優活動と並行して、第二次世界大戦中に亡くなった朝鮮人特攻兵の慰霊碑建立にも力を入れている。難しくて人がやらない大変なことに、小さいながらも一石を投じることに、喜びを感じている。

場面写真:(C)2007 by CJ Entertainment&KiHweckShiDae. All Rights Reserved.
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