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パク・シニャン来日 新作「風の絵師」を語る

初の時代劇 「リアルで自然な演技を」
岩渕弘美2008/05/30
韓国ドラマ「パリの恋人」「銭の戦争」主演のパク・シニャンが来日した。撮影中の新作ドラマ「風の絵師」は自身初の時代劇で、朝鮮時代の画家に扮する。東京都内で5月24日開いた記者会見で、「リアルで自然な感情表現ができるよう努力したい」と語った。
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次回出演作「風の絵師」で、時代劇に初出演するパク・シニャン。「リアルで自然な表現を心がけたい」と語る=東京・新宿で5月24日、筆者撮影
次回出演作「風の絵師」で、時代劇に初出演するパク・シニャン。「リアルで自然な表現を心がけたい」と語る=東京・新宿で5月24日、筆者撮影
 韓国ドラマ「パリの恋人」「銭の戦争」の主演俳優で、日本でも人気の高いパク・シニャンが5月25、26の両日、東京・大阪でファンミーティングを開催した。現在撮影中の新作ドラマ「風の絵師」(原題)は自身初の時代劇で、朝鮮時代の画家に扮する。東京都内で24日夜開いた記者会見で、パク・シニャンは「リアルで自然な感情表現ができるよう努力したい」と語った。

 恋愛ドラマ「パリの恋人」(04)では巨大財閥の御曹司、借金を巡る愛憎劇「銭の戦争」(07)ではヤミ金取り立て業者。作品ごとに異なる役に挑戦し、いずれも高視聴率を叩き出してきたパク・シニャン。今回の来日は日本公式サイトのリニューアルオープン(6月6日)に合わせたもの。ファンミーティングでの来日は昨年12月(横浜)以来、ファンの前に姿を見せるのは3月のゆうばり国際ファンタスティック映画祭以来。日本のファンを「チング(友達)」と呼び、再会を喜んだ。

「銭の戦争」放送前 「うまくいくか」不安も
 会見での主なやり取りは次の通り。

 ──新しい公式サイトを通じ、どんな活動を予定しているか。

 今回の来日では“小さなコンサート”を準備した。歌も日本語もうまいわけではないが、皆さんに努力してきた姿を見せたい。今後はサイトを通じて、日本のファンにより多く情報を伝えたい。さらに身近に感じてもらえるのでは。

 ──ドラマ「銭の戦争」で印象的な撮影エピソードは。

 (取材陣に)本当に「銭の戦争」は日本で人気がありましたか? 気になっていたので……不思議な感じがします。本当ですか。(記者席から「ネー(韓国語で『はい』)」と答えが上がると、うれしそうに)それを聞いて気分がいいです(笑)。今まで韓国では扱われなかった素材で、放送前も「うまくいくだろうか」と思っていた。頑張って撮影してはいたが「視聴者は興味を持ってくれるだろうか」と。放送後は好評で、日本でも楽しんでもらえてうれしい。私は全体の98%に顔を出している。嫌がられるのでは、と思うほどに(笑)。

 「銭の戦争」を通じて、今はいい友人でもあるチャン・テユ監督と出会えた。初めは少しぎこちなかったが、私と外見も似ていて、打ち解けてからたくさん話すようになった。これほど気の合う監督に会えるとは。いろいろな(監督の)作品に出てきたが、5本の指に入るほどの関係を築けた。新しい作品も一緒に作る予定だ。

ドラマ「銭の戦争」は「本当に日本でも人気でしたか?」=同
ドラマ「銭の戦争」は「本当に日本でも人気でしたか?」=同
新作「風の絵師」 朝鮮時代の画家に
 ──新しいプロジェクトとは。

 次の出演ドラマ「風の絵師」。朝鮮時代の有名画家、キム・ホンドの人生や愛情を描いている。昨日の撮影でも、30mぐらいのがけから落ちそうになった。私が知る限り(韓国で)初めて“画家と絵”を主題にしたドラマ。(キム・ホンドは)あまり知られていない画家で、弟子のシン・ユンボクとの友情も描かれる。原作小説も評判がよく期待している。私は今まで「ファンはどんな演技を望んでいるのか。どんな役を演じてほしいのか」と思ってきた。サイトを通じて寄せられた意見から抽選で選び、いつかリクエストに応じたドラマを作りたい。

 ──滞在中に日本でやりたいこと、行きたいところは。

 食べ歩きなどには特に興味がない。これまで訪れた場所で記憶に残っているのは現代美術館。庭の雰囲気が素敵で、機会があればまた行ってみたい。日本の公園や建物は独特で興味深く、街を歩きながらいろいろ見てみたい。

 ──ファンへのメッセージと今後の予定を。
 
 「風の絵師」は年末に韓国で放送される。来年、再来年以降の予定も一生懸命考えている。日本のファンとはたくさん話したいが、日本語が話せないので、不慣れな歌を準備するなど毎回プレッシャーを感じている。今回はよりよいステージができるよう、専門のスタッフを募集して準備した。観る側、演じる側、すべての人が満足できるよう、今後も努力したい。

 ──新しいことをするのが好きと聞いた。ファンクラブでするとしたら何を。

 頭の中で考えているのは、ファンと一緒の世界旅行。家やホテルを一緒にデザインしたり、どんなドラマを作るか一緒に考えたり……新しいことをたくさんするため、新しい形で出会うため、いろいろ考えたい。

代表作の「パリの恋人」の挿入歌を、会場のファンが合唱。胸に手を当て聴き入る=東京・渋谷で5月25日 (c)フラウ・インターナショナル
代表作の「パリの恋人」の挿入歌を、会場のファンが合唱。胸に手を当て聴き入る=東京・渋谷で5月25日 (c)フラウ・インターナショナル
「やりたいことをやって、生きていこう」
 ──「風の絵師」は初の時代劇。現代劇と役作りの違いは。

 個人的な意見では、正直に言うと時代劇はあまり好きではなかった。硬いイメージで、どこかうそっぽく思って。新しいことに挑戦するのは、いつどこでも難しい。「風の絵師」は必ずしも、時代劇のみに属すると考えていない。偉大な画家の愛の話をするため、時代背景を借りてきたもの。これまでの歴史物より、より自然でリアルな感情表現ができるよう、気を使って努力していく。昨日も撮影で死にそうになった(笑)。

 ──日本のファンの存在について。何か心に残ることは。

 とても特別な友人。最初はテレビを通じて出会い、さらに日本に来るたび、ファンに会うたびに新鮮な刺激を受けている。日本でのすべてのことが、自分には新しい旅であり、新しい人や物に触れる機会になる。自分のやりたいことに一生懸命取り組むことが、いかに素敵で、新鮮で、崇高なことか。自分は普段、好きなものを「大好きだ」と言えずに暮らしていないか。何が一番好きか、深く考えずに過ごしていないか。自分が好きなことについて、考えることの大切さを感じている。だから「やりたいことをやって生きていこう」と思う。友人たち(ファン)にも、本当に好きなことをして生きてほしい。ファンミーティングでは、初めにそんな詩を読もうと思っている。

「愛してもいいですか?」 大合唱に感極まり
 「もし、人生をもう一度やり直すことができるなら」。東京・渋谷で翌25日に開かれたファンミーティングで、パク・シニャンは前日の話通り、冒頭で米国人女性、ナディン・ステアの詩を朗読した。さらに、主演ドラマ「私の心を奪って」の挿入歌「愛した後に」、05年に発表した「恋人」、映画「キリマンジャロ」の挿入歌「悲しい運命」を歌った。

 続くトークでは、ドラマ「銭の戦争」の思い出に触れ、ラストシーンについて「『パリの恋人』といい、どうしてそうなってしまうか」と少し不満な様子も。「最後の台本は自分で書くか、最終回は出演しないことにしよう」と話し、会場の笑いを誘った。続いて「銭の戦争」の劇中で歌い、話題となった特撮物のテーマソング「パワーレンジャー」を熱唱。ところ狭しとステージを駆け回るパフォーマンスに、客席は総立ちの大盛り上がり。ボルテージは最高潮に達した。

 このほか子供のころから中学、高校、大学時代の秘蔵写真を公開したり、ロシア留学時代の思い出を語ったほか、ファンの質問に直接答える一幕もあった。

 終盤、会場のファン全員がお返しに歌のプレゼント。日本でブレイクするきっかけとなったドラマ「パリの恋人」で、パク・シニャンが歌った「愛してもいいですか?」を韓国語で合唱すると、胸に手をあててじっと耳を傾け、感極まった表情。「私もお返しします」と、ピアノ演奏に合わせて同じ歌を歌い、「誰かを愛しながら生きていくことが、私の計画のすべて。うまくいく時も、いかない時もあるでしょう。仕事には一生懸命臨み、人には許す心を持っていきたい」と、客席に語りかけた。

 アンコールでは「人生で一番つらく、幸せだったロシア時代」にちなみ、ロシア民謡「Confession 告白」を熱唱。鳴り止まぬ拍手と声援に何度も引き返し、手を振りながらステージを後にした。
(c)フラウ・インターナショナル
(c)フラウ・インターナショナル
=東京・新宿で5月24日、筆者撮影
=東京・新宿で5月24日、筆者撮影
(c)フラウ・インターナショナル
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