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「キング・ナレスワン アユタヤの勝利と栄光」迫力の戦闘

都与野かおる2008/05/29
対立、勢力争い、忠誠、信頼、愛憎を描いた人間ドラマ「キング・ナレスワン アユタヤの勝利と栄光」。見ごたえある派手な戦闘シーンで、“タイ三大大王”の成長を描く。
タイ 映画 NA

<center>「キング・ナレスワン〜アユタヤの勝利と栄光〜」<br>(c)2007 Prommitr Production. All rights reserved. </center>
「キング・ナレスワン〜アユタヤの勝利と栄光〜」
(c)2007 Prommitr Production. All rights reserved.
 タイ映画がこれほど面白いと思わなかった。対立、勢力争い、忠誠、信頼、愛憎を描いた人間ドラマ「キング・ナレスワン アユタヤの勝利と栄光」。見ごたえのある派手な戦闘シーンで、169分を長く感じさせない。本物の軍人を兵士役に起用し、爆薬を惜しみなく投入したアクションは圧巻である。

 1581年、ビルマ(現ミャンマー)のホンサワデー王国のブレーンノーン王が崩御すると、各地の属領が独立を目指し、次々と謀反を起こし始めた。ホンサワデー王国の捕虜として育ったバード(ナレスワン王子)は制圧に協力する。だが、新国王ナンタブレーンの息子・マンサムキアット王子より大きな手柄を立てると、逆に危険視されるようになる。やがて、ナレスワン暗殺未遂事件が発生。これを受けてナレスワンはアユタヤ王朝の独立を宣言。ホンサワデー王国とアユタヤ王朝の全面戦争が始まった──。

 “タイ三大大王”といわれるナレスワン大王を描いた映画「キング・ナレスワン」シリーズの第2部で、本国タイでは空前の大ヒットを記録した。第1部では、東南アジア最大の帝国を築いていたビルマと、隣接するシャム(現在のタイ)の領土をめぐる戦いの中、シャムのピッサヌローク国の王子・ナレスワン少年が、ビルマのホンサワデー国の捕虜となりながらも民族の誇りを捨てず、独立を夢見て成長していく姿を描いている。最終章の第3部は現在製作中だ。

 ナレスワン王子を演じたワンチャナ・サワッディーは、もともと俳優ではなく、軍人である。上官の命令で監督に写真を提出し、クランクイン直前にナレスワン役に抜擢された。シリーズ最終章を撮影後は、再び軍人に戻るという。銃を構える姿はさすがに絵になるし、馬を駆るシーンや戦闘で見せる堂々とした存在感は、ナレスワンのカリスマ性を十分にかもし出している。

 ナレスワンだけでなく、忠誠を誓う側近や周囲の人々に焦点を当て、彼がいかに大王への道を歩んでいったのかを描いているところが面白い。信念と己の力を誇示するだけでは英雄になれない。周囲の人々から厚い信頼を得て、その信頼にこたえる力があってこそ、真の英雄が誕生する。

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「キング・ナレスワン アユタヤの勝利と栄光」(2007年、タイ)
監督:チャートリーチャルーム・ユコーン
出演:ワンチャナ・サワッディー、ノパチャイ・チャイヤナーム、タックソーン・パックスックジャルーン

5月31日〜7月11日、「httタイ式シネマ☆パラダイス」(シネマート六本木)ほかで全国順次公開予定。

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