映画の森 最新映画情報

記者会見・舞台挨拶
トップ > 記者会見・舞台挨拶 >  「ヤーチャイカ」 詩人・谷川俊太郎が初監督

「ヤーチャイカ」 詩人・谷川俊太郎が初監督

写真でつづる物語 香川照之・尾野真千子ら初日挨拶
遠海安2008/06/01
静止画像で物語をつづる“写真映画”「ヤーチャイカ」公開初日の5月31日、東京・渋谷で主演の香川照之、尾野真千子、共同監督で詩人の谷川俊太郎、覚和歌子が舞台挨拶した。映画初監督の谷川は「本当に楽しめた」と話した。
日本 映画 NA

<center>ポーズを取る(左から)覚和歌子、谷川俊太郎、尾野真千子、香川照之=東京・渋谷で5月31日、塩田涼撮影</center>
ポーズを取る(左から)覚和歌子、谷川俊太郎、尾野真千子、香川照之=東京・渋谷で5月31日、塩田涼撮影
 静止画像で物語をつづる“写真映画”「ヤーチャイカ」公開初日の5月31日、東京・渋谷で主演の香川照之、尾野真千子、共同監督で詩人の谷川俊太郎、覚和歌子が舞台挨拶した。

<center>「映像とは勝手が違った」と振り返った香川照之=同</center>
「映像とは勝手が違った」と振り返った香川照之=同
 冒頭で谷川が「詩の朗読で舞台に立つことはあるが、映画の上映後に挨拶するのは初めて。覚さんとは大げんか寸前まで行ったが、本当に楽しめた」と挨拶。尾野は「写真映画は初めてで、作る段階ではとても不安だった。出来上がりを見て成功したと思う。二回、三回見て、作品の良さを味わって」と話した。

 「ヤーチャイカ」は、恋人の死をきっかけに東京から地方へ移り住んだ新奈(尾野)と、都会暮らしに疲れ、旅を続ける正午(香川)の出会いを描く。写真だけで語りつなぐ手法について、香川は「アルバムを続けて70分見る人はいない。すごい試みで、監督二人が道を開いた。映像なら1分撮れば1分、1日撮れば撮っただけ使うが、逆に写真は撮ってもほとんど捨てる。(『ヤーチャイカ』でも)1万枚撮って、使ったのは1000枚と聞いた」と説明。「どこが捨てられて作品ができたか。僕は知っているので、涙なしには語れない(笑)。映画は無駄なもの、なくても構わないものとよくいわれるが、『ヤーチャイカ』は無駄を絵に描いた、無駄の神様のような作品」と話した。

<center>「映画の舞台挨拶は初めて」と話す谷川俊太郎=同</center>
「映画の舞台挨拶は初めて」と話す谷川俊太郎=同
 谷川、覚とも映画監督は初めて。共同作業について、覚は「編集では谷川さんと激しいバトルになった。ほとんど回し蹴りをおみまいしたい気分に(笑)。編集は『間』が大事で、気持ちがいいか悪いか、それぞれの体の感覚で決まる。互いに違って当たり前」と話し、谷川は「理性、知性ではなく、意識の問題。男と女の差もあったね」と振り返った。

 印象的なシーンについて、尾野は「撮影前の準備段階で撮られてしまったカット。『用意、スタート』と監督が声をかける前の“素”で撮られたシーンが気に入っている」。香川は「画面を歩いて近づいてくるシーン。声も届かないような距離まで歩いていって、ふらふらと何分間もすごい距離を歩いた。映像では尺に限りがあるので絶対に許されない。写真なら撮りたくなければ撮らなくていいので成り立った」と語った。

 香川の演技について「自分から演技をしてくれる。寝袋で寝る場面では、いろいろな寝相で眠ってくれた。ほんの数シーンしか使えなかったが、残りは写真集として出したいくらい」と絶賛。香川は「谷川さんの監督作品なら、出演料なしで出ますよ。助監督もやってみたいな」と話していた。

×××××


「ヤーチャイカ」(2008年、日本)

監督・脚本・編集:覚和歌子、谷川俊太郎
出演:香川照之、尾野真千子、コモブチキイチロウ、高松いく

5月31日、渋谷シネマ・アンジェリカほかで全国公開。作品の詳細は公式サイトまで。

ご意見板

この記事についてのご意見をお送りください。
(書込みには会員IDとパスワードが必要です。)

メッセージはありません