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綾瀬はるか主演「おっぱいバレー」 羽住英一郎監督に聞く

長編5作目 初の女性主人公 「笑いがあって、くだらないけれど、感動できる」
遠海安2009/04/18
綾瀬はるか主演の「おっぱいバレー」が、4月18日公開される。「試合に勝ったら、先生のおっぱいを見せてもらう」。弱小中学男子バレー部が、新任女性教師との約束に一念発起。みるみる腕を上げていく──。「海猿」など男性主役の熱血ドラマを撮り続けてきた羽住英一郎監督。長編5作目は初の女性主人公となった。「世代を越えて楽しめる青春ドラマ。笑いがあって、くだらないけれど、感動できる」と語る。
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綾瀬はるか主演の「おっぱいバレー」。「世代を越えて楽しめる青春ドラマ」と話す羽住英一郎監督=東京・恵比寿で3月6日、筆者撮影
綾瀬はるか主演の「おっぱいバレー」。「世代を越えて楽しめる青春ドラマ」と話す羽住英一郎監督=東京・恵比寿で3月6日、筆者撮影
 「試合に勝ったら、先生のおっぱい見せてくれる?」

 1979年、北九州。中学校の新任教師・美香子は、弱小バレー部顧問を命じられる。やる気ゼロの部員たちは、美香子に「試合に勝ったら、おっぱいを見せてもらう」約束を取り付ける。戸惑う美香子をよそに、部員たちは一念発起。がむしゃらに練習に打ち込み、チームはみるみる強くなっていく──。

 4月18日公開の「おっぱいバレー」。映画「海猿」(04)、「逆境ナイン」(05)、「LIMIT OF LOVE 海猿」(06)、「銀色のシーズン」(08)と、男性主人公の“熱血ドラマ”を得意としてきた羽住英一郎監督。長編5作目は、インパクトのあるタイトルと、主演・綾瀬はるかの爽やかな魅力が印象的な青春ドラマだ。

 羽住監督との主なやり取りは次の通り。

 ──水野宗徳の同名小説が原作の「おっぱいバレー」。非常に印象的なタイトルだ。

 私も最初に聞いた時、強い印象を受けた。原作を渡されて読んでみると、とてもシンプルで分かりやすい話だった。弱っちいやつらが、先生のおっぱいを見たいがために、頑張って練習する。ジャマイカのチームがボブスレーに挑戦する(米映画)「クール・ランニング」(93)に似ているなあ、と。笑いがあって、くだらないけれど、感動できる。

(c)2009「おっぱいバレー」製作委員会
(c)2009「おっぱいバレー」製作委員会
 ──綾瀬はるかの起用が、大きなポイントだったのでは。

 まず、映画をいやらしいイメージにしたくなかった。健康的で、かわいい作品にしたかった。(主演女優は)セクシーすぎてもダメ。健康的な女性がいいな、と。(綾瀬は)やや天然な面があるが、変にうじうじと考えすぎず、あっけらかんと演技ができる。かといって、何も考えていないわけでもなく、バランスがとても良かった。出演依頼はすんなりうけてくれた。事前に原作を読んで、変な内容ではないと分かっていたと思う。

 ──時代設定が原作は現代だったが、映画では1979年にさかのぼらせた。

 学校を取り巻く状況は、今の時代は複雑。(身勝手な保護者の総称)“モンスター・ペアレント”や、(子供たちが悪口や中傷を書き込む)学校の“裏サイト”など、さまざまな問題が起きている。昔のように「黒板にいたずら書き」程度ではすまされない。また、今の子はインターネットなどでエッチな画像や情報にさらされすぎている。「先生のおっぱいが見たいから練習する」設定が、現代では現実的ではなく、うそっぽくなってしまうと考えた。

 ──綾瀬はるかと同じ若い世代と、70年代をよく知る世代。どちらを観客の主なターゲットに据えたのか。

 非常に悩むところだった。「おっぱいバレー」は、30年前を懐かしむ作品ではない。生徒役のオーディションで多くの中学生に話を聞いたところ、今も昔もやっていることは変わりない。30年前の中学生は、エッチな単語を広辞苑で調べて騒いだりしていたが、今の子は電子辞書でひいている。人間そのものは変わっておらず、取り巻く環境が変わっただけ。それなら30年前の設定でも、今の子供たちも楽しめ、昔を知る世代には懐かしんで見てもらえると考えた。

 ──作中で使われる70年代の歌謡曲、さらに生徒役を選んだ際のポイントは。

 今聴き返しても「クールだ」と思える音楽を選んだ。単純な懐メロではない曲。生徒役には“ダメなオーラ”を出している子を。最終的にはダメなところが、かわいく見えるようになる。今も昔も、中学生の男子はエッチなことを考えていて、それを口に出せる環境を作ってあげれば、みんな素直でかわいい中学生だった。

 ──女性の観客に見てほしい点は。

 撮影当時、綾瀬はるかは(主人公の美香子と同じ)23歳。彼女自身「人生の分岐点にいる」と話していた。高校時代の同級生が、結婚して子供を産んだり、仕事を続けていたり……まったく違う人生を歩いている、と。人それぞれの人生の違いを、実感する時期にいるようだった。綾瀬はるかをきちんと見せれば、美香子の魅力は自然と出るだろう、と考えた。女性の観客には“ひかれないよう”特に気を使った。

 「おっぱいバレー」の面白い点は、生徒たちの目的が「おっぱいを見ること」で貫かれ、最初から最後まで変わらないこと。逆に見る側の意識は、見る前と見た後で変わる。人間だれしも三十代、四十代、五十代と、何度も分岐点を経験する。見た人に元気を与えられる作品になればいいな、と思う。

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「おっぱいバレー」(2009年、日本)

監督:羽住英一郎
出演:綾瀬はるか、青木崇高、仲村トオル

4月18日、全国公開。作品の詳細は公式サイトまで。
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